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「太宰と安吾」
太宰と安吾

定価:1,800円(本体価格)+税
ISBN:4-901784-15-3
2003年4月30日刊行

あの頃、日本には本物の作家たちがいた

現実の人生を虚構とみなし無頼と破滅の中で真の文学を生み出した太宰治と坂口安吾の素顔とは?
盟友・檀一雄が描いた魂の交遊録
【解説=吉本隆明】

●なぜ今、『太宰と安吾』なのか?

最近、書店に行っても本に胸がときめくことが少なくなりました。しかし、神保町の古書店でたまたま、虎見書房の『太宰と安吾』(昭和四十三年刊行)を見つけた時、懐かしさとともに、本と出会うときめきを久々に感じました。本書を調べてみると、文庫にも入っておらず、現在、手に入れることが非常に難しいとわかりました。内容もよくこのまま埋もれさせておくには惜しい本です。それに、本書を再読してみて、本書は今だからこそ、読まれるべきものだと思いました。先行きの見えない現代という時代、私たちは大きな虚無感に捕らえられています。しかし、かつて時代の閉塞感と真っ向からぶつかっていったのが太宰と安吾でした。決して高尚とはいえない無頼派と呼ばれた彼らの生活に触れることで、私たちが現代という時代とどう向かい合っていくか、本書はそれを教えてくれます。そこで、本書を復刊することにしたのです。そして、単なる復刊ではなく、より多くの読者に読んでもらえるように、吉本隆明さんに、現代という時代において吉本さんの考える太宰、安吾についての解説を書き下ろしてもらいました。さらに、当時の雰囲気を壊さず、また読者に手にとりやすい本にしたいということから、平野甲賀さんに装幀を依頼しました。今だからこそ読みたい、お勧めの一冊に仕上がったと自負しています。 (編集担当 中村)




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