次代に手渡す「農」がある。
草の匂いがする牛乳や
山葡萄の香り高いワイン。
健康な野菜にホンモノの卵。
島根県木次は滋味に満ちている。
目指すは「地産地消」。 「町づくりだの村おこし、地域の活性化とさわいどりますが、地域は活性化する必要はない。むしろ鎮静化すべきだと思うとります」――佐藤忠吉語録
佐藤忠吉さんは島根県木次の「木次(きすき)乳業」を始めた人である。日本ではじめてパスチャライズ牛乳の販売をはじめ、60年代から有機農業に取り組むなど、新しい農業のあり方を模索してきた。
野菜や生乳など、素材の生産だけでなく、その素材を加工し、流通までも自分たちでできなければ、農民は都市の奴隷になってしまう。自分たちが健康でなければ、まともなものを作ることはできない。そんな使命感と危機感をいだきながら、自分の夢をカタチにしてきた。
今は仲間をつのって、葡萄園やワイナリー、パン屋、豆腐屋など、その土地で取れたものを加工して販売するゆるやかな共同体、「食の杜」を立ち上げている。美しく、新しい農村を夢見て、佐藤さんの「農」をめぐる挑戦は続いている。
木次乳業ホームページ |