ただひたすら、生きること!
それがこの名家出身・中国人女性の
60年だった――
篆刻(てんこく)の聖地・杭州西冷(*)印社創立の中心メンバーだった丁仁(ティン・レン)の孫が語る、「私」と「家族」の数奇な運命。
国共内戦の終結と中華人民共和国の成立、文化大革命、周恩来、毛沢東の死と改革開放政策……。
めまぐるしく変化する政治の嵐に翻弄される中で、上海に暮らしたこの一家はどのように生きのびたのか。3年余に渡った聞き書きがここに結実。力強く生き抜いた中国人一家の歴史を描く一大ノンフィクション。
*冷は中国ではさんずい。
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