地図に対する強い欲求は、人間の根源的かつ普遍的な本能である。
権力、偏見、信仰、欲望、化学、情報。
プトレマイオスの『地理学』からグーグルアースまで、十二点の世界地図を媒介にして読み解かれる文明史の実相。
知的興奮を喚起してやまない労作の完全翻訳刊行。
本書で取り上げる十二の地図はすべて、世界全体の物理的空間に対する当時の視点を示すものであり、それを伝えようとする理念と信仰から生まれたものである。世界観は世界地図を生み出すが、生み出された世界地図はその文化の世界観を規定する。この共生の力はあたかも錬金術のようでもある。
【本文序章より】
海外の各紙誌で絶賛!
HISTORY TODAY誌(ヒストリー・トゥデイ)
人々を魅了する歴史的遺物のオーラを明らかにする驚くべき歴史書。読者を惹きつけて離さない。地図は誰のために、いかなる企みのもとに作られたのか、その謎を解き明かすカギとなる政治、宗教、社会に対して、ブロトンは鋭い感性を持っている。
ロバート・メイヒュー(ブルストル大学歴史地理学教授)
DAILY TELEGRAPH紙(デイリー・テレグラフ)
この美しく魅惑的な挿絵に彩られた一冊が示すように、地図は古代から象徴的な重要性を帯びてきた。豊かで尽きることのない興味に溢れている。
シンクレア・マッケイ(デイリー・テレグラフ記者)
MAIL ON SUNDAY紙(メール・オン・サンデー)
極めて価値の高い研究。詳細な洞察により、地図が背景となった社会をどのように反映し、暴露し、操作してきたのかが明らかになる。
サイモン・ガーフィールド(ノンフィクション作家)
INDEPENDENT紙(インディペンデント)
ブック・オブ・ザ・イヤー2012世界史に燦然と光り輝く成果!
スティーヴン・ハウ(ブリストル大学歴史学教授)
GUARDIAN紙(ガーディアン)
地図制作者の技の歴史を大観する魅力的な書。地図の中に人の思考パターンをたどるブロトンのアイデアは素晴らしい。
トム・ホランド(作家・ジャーナリスト)
|