評判、歴史、実績、現実、選考、執念。
本邦随一の研究家が徒然のままに綴った
トリビア満載の「直木賞」エッセイ。
目次
1評判 直木賞は、ほんとにすごいのか。すごくないのか。
2歴史 八十ン年、よくめげずに続けてきました。
3実績 受賞がもたらす、ささやかな出来事。
4現実 とらなった作品のほうこそ、直木賞って面白い。
5選考 文学性+エンタメ性、という難問にみんな大わらわ。
6執念 直木賞はなくてもいい。けど、あったっていい、ですよね?
直木賞のかたわらには常に、「直木賞だから何だって言うんだ!」という(まっとうな)反骨心と、「直木賞をとった素晴らしい人!」という、盲目に近い祭り体質とが、ときにぶつかり合い、ときにまざり込んだりしています。この人間たちのダイナミズムが、文学賞としての直木賞の魅力でもあるんですよね。 【本文より】
|