政治経済から文化、生活様式、日本で生起する日々のトピックまで、なぜ日本にそこまでこだわるのか?
いちばん嫌いな国は日本、その一方で日本ブーム。
韓国の反日活動家、知識人、経営者、オタク少年等々、様々な階層の人々に対する現地での取材をもとに探った日本に対する複雑な心理。
韓国人は日本が嫌いなのか、好きなのか。こんな質問が意味をなさないほど、日韓両国は絡まり合った現代史を歩んでいる。本書はそんな韓国人の意識について高所から論じるのでなく、当人たちに直接語ってもらうインタビュー集の形で探ってみた。肉声を通じて吐き出される対日観、歴史観、東アジア観に、一度耳を傾けてみたい(本文より)。
目次
序章 歴史と政治が交錯する日韓関係の基本
朴正煕の時代とインスタントラーメン/武力衝突寸前まで緊張が高まった時代/日韓国交正常化とその代償/日韓の政界を結びつけたパイプ/冷戦終結と民主化がもたらしたもの
第一章 大好きな日本
「倭色追放」と日本文化ブーム
「最悪の関係」と裏腹な日本旅行ブーム/ホットドッグを買って見た日本アニメ/日韓が複雑に絡み合う追憶のアニメ
第二章 愛情と批判
韓国の「自分探し」/日本へ渡った若者たち/消費される日本と歴史問題/入り混じる批判と愛情
第三章 正しい歴史
「反日」と「保守」の行方/本当の謝罪≠待ち続ける少女像/「独島サラン」と南北の絆
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